副鏡の製作その1    その2に進む

長らくお待たせいたしました、副鏡の製作を開始しま した。
副鏡の製作は始めてなので、試行錯誤な部分が多いと思 いますがお付き合いください。
 
 
細かい事は抜きにして、説明しま す。
今回の硝材は青板です。 以前にオー クションで落札した、レンズ用の検査原器です。 まあ、曲率が違うので摺りなおしますが...
チョットもったいない気分。
φ80mmで厚みは14mm程ありま す。
作業を楽に進めるため、回転テーブル を使用します、回転数は0.5rev・min−1でしたっけSI単位では...0.5rpmです。
まずは、#80から作業をはじめ ますが、左写真の前作業として、レンズ原器の曲率がきついので、お互いに摺りやすいように大きな硝子板?で摺っ て当たりをつけています。
#80、#120、#180、#320、#500、#800 と進めていきます。
今回は球面計を作って、曲率を測 ることにしました。
目標の曲率はR=695mmで、 1μm読みで誤さ1μmまで合わせました。
ところが、後日#800まで進んで太 陽で焦点距離を測定したら315mmよってR=630mmと短めと、どうやら球面計のお皿の測定違いのようで す。
レンズ原器で確認するんだっ た...。
ちなみにレンズ原器はR=411.9 や412.0があって、精度も良いです。
で、曲率違いは直さないでそのま ま、艶だしに突入しちゃいました。 この程度の差は鏡筒設計で吸収できるので....。
この写真は凹鏡側で、凸鏡側は鏡側を 下にして磨きます。(周囲と中央の艶の出具合で変えますが)
まだ、凸鏡(副鏡になる)側の周 囲の砂目がまだ取れていないのですが、今後何回もするであろうフリンジテストをやってみました。
工作室の照明はシーリングライトなの で、テストにはちょうど良い感じです。
結構コントラスト良く見えます、写真 は画像処理を少ししています。
今の状態は、中央に隙間がある状態で す。
縞14本×1/2=7λくらいの隙間 ですかね。
'02-11-28日追加

凸鏡はそのままではテストがで きない(裏面からやる方法もありますが..)ので、今回は凹面のテスト面を作ってフリンジで凸鏡のテストを 行います。
まずは、凹鏡側を球面にしてから 双曲面に修正します。
左は、ほぼ球面化した凹鏡(テス ト面)です。
133本/インチ

今回の副鏡の仕様はφ80mm、 R=640mm
パラボラ係数3.5(−3.5かな) の双曲面です。
左は、目標に対して85%程度修正が 進んだフーコ像です。
(75%ゾーン、スリット約 0.1mm)
現在までの進捗です。
測定9が↑のフーコ像のものです。
ちょっと、怪しくなってきました。鏡 周が遅れ気味です。
そろそろ、縮径しないと..(遅かっ たか?)
10分作業ごとに測定したものです。
うねうねと、カーブが波打っているの も問題です。
測定は20ゾーン(リモートフーコ で)

リモートフーコも多少改良され て、ナイフの切り込みは自動になりました。 ナイフ前後はもう少しで自動化できそうですが、気流とバック ラッシュの問題で,もう少し工夫が必要です。
 

'02-12-1追加
結局↑の作業では玉砕してしまったの で、再度球面化を行って修正しなおしました。
一応テスト用凹面を上がりにします。

左は、上がり時の面を自動で測 定させた時のばらつきです。
フーコ像が表示される範囲に大ま かに合わせて、自動測定を開始すると、自動でゾーンを切り替えながら手放しで測定ができます。
←は20ゾーンの測定ですが、約 8分で測定が完了します。

まだ、自動測定ではバラツキ (バックラッシュ、気流)の問題解決が完全ではないので、0.2mmレベルのバラツキが生じています。

02 凹面の修正で双曲面と球面を行っ たり来たりでしたので、そのたびに曲率が小さくなったのか。 フリンジの本数が数えられないくらい凸面との差が あります。
かろうじて、中央のフリンジがわかり ますか?
ちなみに、艶だしが終わった段階 でのフリンジはこんなでした。
'02-12-04追加

1時間程作業したら、中央部の フリンジが大きくなりました。
しかし、写真がカラーで撮れるレ ベルではないです。
凹鏡でかなり時間を食ったので、 凸鏡も時間かかりそう。
 

続きはその2でどうぞ。

 

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