フレームの製作に入ります。


 
2016/5/2
プラネタリー機構に鏡ホルダーのアダプタ付け金具?を製作し組みつけたところです。

五月連休中に一気に進める予定でしたが、購入品の入着が遅れており、製作作業が停滞です・・・・。
そこで、SiO2の蒸着テストをしてみることにしました。
以前のテストは、アルミの蒸着で仮のフィラメントで実施しましたが、今回は本番環境でテストです。
蒸着電源は未完成なので、インバータ整流器より供給します。

まずSiO2は、おおよそ融点1500℃、沸点 2230℃だそうです。
アルミがおおよそ融点660℃、沸点 2520℃なので、沸点では大差ななそうです。

ただし、SiO2は細かい粒なのでフィラメントが使えずボートを使います。
ボートの材質もタンタルが適しているそうなので、それを調達してあります。

今回は、このタンタルボートでSiO2の蒸着テストをします。



 
蒸着シャッターでボート上部を遮っ て、いつも通り本引き。
E-3Pa台に入ったのでボートに通電、20A・・・30A・・・40A(赤熱)・・・50A・・・60Aと徐々に 熱を加えていきます。
なかなか溶けません・・・70A・・・80A溶けてきたかな?
もちょっと電流を上げてみるか・・・切れた・・・

ボートが焼き切れました・・・・1本1,680円

大気解放して、様子を確認。
ボート上のSiO2は溶けているようです。
アルミみたいには流れないようで、昇華みたいなイメージでしょうか?



蒸着シャッターの裏側を確認。

同心円上の虹色・・・明らかに、何か飛んでる、SiO2かな?
一応、テスターで導通核にすると同心円内は導通なし。

絶縁物がコーティングされているようです、たぶんSiO2でしょう。
でも、虹色ですね。

膜厚制御が難しそう・・・・・
でも、なんでまん丸なの? 切れる寸前にフラッシュしたのかな?

懲りずに、再度挑戦しましたが、切れました。
90Aキープしていたらぷっつり。
SiO2が蒸発しきると温度が上がって切れちゃうのでしょうか・・・
タンタルボートも反応して薄くなっているようですが・・・


昨日に引き続き、今度はアルミ蒸着テストです。
アルミ蒸着は、ガラスとの密着性が得られるか、またその条件を確認する目的で実施します。 アルミの蒸着にはタングステ ンフィラメントを使って、アルミ線を引っ掛ける方法で行います。

タングステンフィラメントは@810円の一回使用となるので、こちらも無駄打ちできません・・・

初回条件
1.前処理 アルコールで拭き上げ
2.5Pa前後で、プラズマ200Wで30分(クリーニング)
3.5E-3Pa前後まで本引きして、蒸着開始 電流30Aで溶け始め
  馴染んだら40Aで飛ばし切る



出 来上がり、蒸着状態は良いみたいです。


 
密 着確認のセロハンピールテスト(セロテープを張って、一気に剥がしてアルミが剝がれなければOK)
結果:OKでした。


次、
1.前処理 アルコールで拭き上げ
2.5Pa前後で、プラズマ200Wで15分(クリーニング)
3.5E-3Pa前後まで本引きして、蒸着開始 電流30Aで溶け始め
  35Aでキープ飛ばし切る(40Aだと馴染む前にポタリとアルミが落ちそうだったので、ゆっくり溶かす)


結果:OKです。

蒸着後のチャンバー内はこのような状況

とりあえず、密着性についてはプラズマ処理すれば問題ないようです。
テストで使った鏡は、セリウムで磨くとアルミはすぐに取れます。(まだ保護膜が付いていないので簡単)

次は、SiO2の蒸着テストです。

  

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