プラズマ電極周りの製作を開始します。


 
自作蒸着装置に使用する部品類も、ぼ ちぼち把握できてきたこの頃です。
振り返れば、10数年前に自作蒸着装置の製作活動を始め、途中製作を中断する時期もありましたが、その間も使えそう な部品が国内外オークションに出品される度に集めてきた、この不使用部品の山・・・・そろそろ整理するかなぁ〜。

一方、完成に向けて新たに調達した部品・・・消耗部品となるフィラメントとボート
フィラメントはアルミ蒸着用
ボート(タンタル)はSiO2蒸着用
・・・お値段が

今は、このような部品もネットで調達できる時代になった。
蒸着装置の自作を始めたころには、考えもしなかった・・・・

と、考えつつ作業。
イオンボンバートを行うのに、チャンバー内に電極を設ける必要があるのですが、その配置をしばらく考えていました が、よくわかりません。

ネットで閲覧できる岡山天文台の蒸着作業の資料を見ると、中央に”の”字型の電極を立てていますが、主鏡の中心には 穴があるのでできるわけで、穴なしだと中央部のめっき厚みに影響がでるのではと考えると、周囲にリング状の電極が妥 当なきがしてきた。
とりあえず、リング型で設計を進めることとして、必要そうな部品を集める・・・たぶん一部は、また不使用部品の山に 加わることになりそうだが。



 
プラズマは高周波プラズマとなるの で、チャンバーとのインピーダンスをマッチングさせる回路が必要、いわゆるマッチングボックスです。
これは、チャンバーに近い場所に設置するものであるため、チャンバーの外側にアルミケースを取り付けて抱かることに した。
手元の、マッチングボックスは自動整合用にステッピングモータがついているが、自動チューニングのノウハウもない。  よって、まずは手動チューニングでやるため、パルスモータは不要(不使用部品の山行き)、そうすると、コンパクト になるので丁度良いサイズとなる。直接、抱かせるので高圧RFコネクタも不要(手配してしまったが・・・)

一方、高周波導入のため、チャンバーに穴をまた明けて、溶接作業もしないといけない。チャンバーは完全に部品を取り 払った状態になっているので、蒸着フィラメント回りの組み込みも並行して進めることにした。

フィラメント配置も悩み所だが、結論は出ないのでとりあえずやってみて・・・

完成をやみくもに急いでいる訳ではないが、膜厚測定用のクリスタルも調達中、こちらはeBayより調達、10個パッ クの2個使っちゃった品。
クリスタルのセンサー部分をチャンバー内に設置して、チャンバー外に発信回路を設け、その間の配線長を極力短くする 必要があるのだろうね。






 
本日は、蒸着フィラメント周りの部品加工を実施し、5mm厚の銅のブスバーとアルミ部品の加工 を終えたところ。

白いセラミックの部品はステアタイト碍子でプラズマ電極の絶縁用に使います。
明日、ホームセンターに出向いてボルトを調達してフィラメント部分の仮組み立てしてみます。


ホームセンターでボルトを調達して、仮組み立てを してみました。
銅ブスバーとアルミの角棒はセラミックワッシャで絶縁してあります。

フィラメントは4本取り付けできるようになっており、アルミ蒸着とSiO2蒸着とで、使い分けします。

当初、アルミの角棒とチャンバーの底は溶接で固定する予定でしたが、仮組み立てすると意外と頑丈なので、溶接せずこのま ま使用してみます。

チャンバー底の隣の穴は、フィラメントのシャッターを取り付ける部分となります。

 
新 しくマッチングボックスを作り直す材料(アルミ板)とebayで購入した中古の高電圧導入端子が届いたので、これら の作業に取り掛かりました。

これが、高電圧導入端子です。

配管ねじはアメリカ規格の1/2-14NPTで、管タップがそこらでは手に入らないため、モノタローで注文しておき ました。
直径5cmで厚み25mmのアルミの部品の中央にタップを切りますが・・・結構大変でした。(汗だくです・・・)




 
チャ ンバーにも5cmの穴をホールソーで明けて、この後溶接で取り付けを行いました。
また、チャンバーに穴を明けるのは気が引けるのですが、マッチングボックスからプラズマ電極までの配線距離を最短に するためにこの位置に穴を開けて、導入端子を取り付ける必要があるので・・・リークが発生しないように注意して溶接 作業!!




 
溶 接作業のためチャンバーから外した部品をすべて取り付けました。
マッチングボックスの箱も3mmのアルミ板を溶接で箱に組み立てて、チャンバーに取り付けました。2個の真空バリコ ンの間の奥に高電圧導入端子があります。
(今日のところは、マッチング回路は未配線です)

この後、リークが無いか本引きします。
40分で5E-3Paに到達したので、若干到達速度は遅いものの問題になりそうなリークは発生していないようです。



TMP を停止させて、チャンバー内を少しリークさせて50Paくらいに落として、高電圧導入端子にネオントランスを接続し て通電してみました。
チャンバー内には、仮の電極としてステンレス線を設置してあります。
最初は、ステンレス線が部分的に明るく発光して、光る部分も不安定に場所が変わります。
  7Pa 前後で、安定してボヤーっと光っています。

今回のテストは、ネオントランスで行ったので、パワー的には弱いものでしたがプラズマが安定して発生することは確認 できました。

この後は、マッチング回路を接続してRFプラズマを灯してみます。




  

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